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「え…?」×3
三人は俺の言葉にキョトンとしている。
「あ、いや、何でもない…こっちの話しだよ。」
適当にごまかし、俺は今だ悶えている父親に質問をする。
「一体誰なんだ…彼女達は?」
「フ…フフフ…き…聞いて驚くな…。」
生まれたての小鹿みたいに脚をプルプルさせながら立ち上がる父親(一応)。
「わかった。驚いてやらん。」
「そこは驚いて!?マイ サン!!」
「いいから、話しを進めろ。」
俺は面倒臭そうに手を振って先を促す。
「…相変わらず冷たい…。ま…まぁ、気を取り直して。彼女達はなんと、神王、魔王、妖魔王のその人なのだ!!」
バーーーン!!
何処からともなく、効果音。
「…で?」
「え?本当に驚いてない?」
「驚かないって言っただろうが。俺が此処に呼ばれたのと関係があんのか?」
「あるんです。」
「ある。」
「もちろん!!」
俺の質問に答えたのは、親父ではなく三人の王(女王というべきか?)であった。
「あ゙~~…。説明してくれるか?…っと、俺は…。」
「存じております。」
「知ってる。」
「知ってるよ~!!」
ん?まぁ、知ってて当然か、俺が此処に呼ばれた事に関係しているようだし。
「私は、神王のシアエル・メルトゥス・オーゼと申します。シアと御呼び下さい。」
神王はゆっくりと優雅なお辞儀をした。
「魔王…ルシヴォラ・ガゼナ・ルサン。…ルー…。」
魔王は頭だけをカクンと下げる。
「はいは~い!!妖魔王のキリマ・テリク・ナリアだよ!!よろしくね!!キリって呼んでね!!」
妖魔王は倒れそうなくらいに体を傾けてお辞儀(?)をした。
「…はぁ…で?俺が此処に呼ばれた理由は?」
「まぁ、ぶっちゃけて言うと、全世界の何でも屋をやることになったんだな。」
「急に出て来るな。…って『やることになった』?」
なることは既に確定なのか?絶対的な決定事項なのか?
「そ~うなのだよ!!マイ サン!!これは拒否できない、三王連名の辞令なのだよ!?前代未聞だよ!?やったね!!得したよマイ ざん…!?」
「少し、黙れ…。」
再度喉に手刀を突き刺し、黙らせる。このまま、息の根も止めるか?
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