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「き…今日はもういいわ!ふんっ。」
そう言うと恭葉はクラスを出て行った。
「あれ?なんで出て行っちゃったのー?」
この子はなぜ恭葉が出て行ったのが意味が分からず、首を傾げていた。しかし暫く考えるしぐさをした後、まあいいか!と言って私の方を振り返った。
「はい、大丈夫?」
さっきと変わらない笑顔で再び私に手を差し伸べる…。私にはなんだかそれが眩しかった。しかし不思議と嫌な感じはしない。むしろ落ち着くような感覚…。
そんなことを私が思っているとは知らず、差し出した手に捕まらない私にまた首を傾げる。
「あっ!」
何を思い付いたのかこの子は大きな声をあげた。
「私は時風 月!よろしくね?あなたは?」
そして満面の笑み……。
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