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すでに月が浮かぶ夜…。静けさが街を包んでいた。月をぼーっと見上げるメリルに近付く一つの足音…。正解には噴水に近付くだが。
「水の精霊さん、いるかい?」
そう言って噴水に腰かけるのはリベルだ…。月達を船に乗せてくれた人。
彼はメリルと一度会っている。大ダコを倒す前に…。そしてメリルがここにいることも月から聞いていた。
チャポン…と小さな水音が響く。それはメリルがリベルの言葉に答えた音だった。
「今日も順調な航海だったよ。漁業もだいぶ元に戻って来た。」
『そうですか。よかったですわ。』
小さく呟きながらニコニコとメリルは微笑む。リベルも笑みを浮かべながら、空を見上げた。
「また報告に来るよ。じゃあな。」
軽く手を上げ去って行くリベル。メリルもチャポン…と言う音を立て返事を返す。
『ありがとう、月…ありがとう翔・雪兎・鈴・劉牙・紅。あなた達のおかげで街は平和ですわ…。』
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