第九話

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「はぁ・・・行きますわよ。こんな虫がいるところに泊まりたくありませんわ。」 「賛成ね。捜せば他に宿があるわよ。」 「そうだね。まだ時間も無いわけじゃないし」 「行こうよレイ、シエト。」 「うん・・・。」 「ああ・・・レベッカ・・離れろ・・・・・・」 レベッカはレイの胸に顔をうずめたまま首を横に振った。 「おんぶ・・・してください。」 ぼそぼそとレベッカが言った。 「はぁ・・・」 レイがレベッカに背を向けて屈むと、レベッカはレイの首に手をまわした。 「よっと・・・」 レイが立ち上がると、アリアがレイを見つめている。 「えへへ、レイ~」 「えへへ、兄さん~」 結局、レイはアリアを抱っこして、レベッカをおんぶするという格好で歩いている。 「あの二人、べたべたしすぎですわ。」 「まぁいつもああな人と今回の被害者だから多目に見てあげなよ。」
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