桐一葉-秋Ⅰ-

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「うそ・・・」 信じられないような言葉が並ぶ文を見て、私はそう呟いた。 読み間違いではないかと、私は何度も読み返した。 しかし、結果は変わらなかった。 私は、心は呆然としながらも、頭はしっかりとしていて、このことを彼の唯一の身内に教えなければ、と思った。 「林太郎さん!」 私は総司さんの義兄である林太郎さんを呼ぶ。 「みつさん、来てますか?」 みつさんは総司さんの姉だ。 だから私にとっては義理の姉なのだが、昔からの癖で、ずっと名前で呼んでいる。 「ああ、来てるよ。今はお茶を淹れてるよ」 その言葉を聞いてすぐ、私は台所へ向かった。 「みつさん!」 つねさんと一緒にお湯を沸かしていたみつさんは、笑顔で振り向いた。 「あら、由果ちゃんが私を頼るなんて珍しいわね。どうしたの?」 私は黙って、文を差し出した。 .
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