95人が本棚に入れています
本棚に追加
/70ページ
いつもの休み時間、いつもの教室。周りが席を離れているのにも関わらず、私 瀬川 晴希(セガワ ハルキ)は席に着いていた。
特別な事を考えることもなく。
ふいに肩を軽くたたかれた。
「何でさっきからボーっとしてんの?」
「あれ…?してた?」
「うん。思いっきり。」
「…そう?」
「あいかわらず鈍いね…君は。」
この、二人称が「君」な女の子は音無 由希(オトナシ ユキ)。
良く言って冷静・クール、悪く言うとそっけない・冷たい私の友達。…でも、根は優しくて頼りになる、大好きな人です。
「…どうかしたの?なんか、元気ないみたいだけど。」
「…珍しいね。由希が私の事心配してくれるなんて。」
「…そんな、冷たそうなキャラに見えるか?」
「え~?だって…。」
そう見えるものは仕方ない。現に、この人は「めんどいから。」っていう理由で
メールの返信が2文字になったりする事が多かったりするのだ。
最初のコメントを投稿しよう!