序説

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悠久に流れる大河の如く続くかと思われた平和も一つの綻びから簡単に崩れてしまう。 ここに栄華を極め数百年間続いた王朝も衰退を余儀なくされていた… その王朝の国号は『斉』という。 現在の皇帝は 『諒帝』といい権力を戻そうと躍起になっていた。 しかし身近には己の昇進が為 奸言で政治を乱す者や欲の為 良臣に濡れ衣を着せ地方へ追いやる者が後を絶たなかった。 このままでは斉王朝は衰退する一方であり後には 斉王朝に取って代わろうとする奸雄が出て来る事は明らかであった。 諒帝「朕にはどうする事もできぬのか…? 何代と続いた斉も終わってしまうのか…」 一人 自室に篭り嘆いていた。 そこへ… 従者「申し上げます! 韓将軍が申し上げたい儀があると謁見を望んでおりますが如何なさいますか?」 平伏して丁寧に伝えた。 諒帝(韓将軍か…。 彼は先代からの忠臣 何事であろうか?)
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