序説

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諒帝は何事か気になり従者に伝えた。 諒帝「わかった! 会おう!」 そう言って襟を正し 韓将軍に会う為 自室を出ていった。 韓将軍とは… 姓を 韓 名を 啓 字を 子亮といい先代の『桓帝』の頃から内乱や地方紛争を抑え数々の功績を挙げ『車騎将軍』にまで上り詰めた忠臣である。 その者がわざわざ帝に謁見しに参ったのにはただならぬ理由があると諒帝でなくとも思う事であった。 暫くして 諒帝は 韓将軍が待つ謁見の間に着いた。 韓将軍は平伏して じっと 諒帝が声を掛けるのを待っていた。 諒帝はゆっくりと玉座に腰を降ろした。 諒帝「韓将軍! 何か申し上げたい儀があるとの事だが 一体何事かな?」 三十も歳の離れた 韓将軍に対し威厳を示す為 厳かに問いた。
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