序説

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韓将軍は顔を上げて 諒帝の問いに答えた。 韓啓「お目どうりが叶い恐悦至極にございます! 此度 我が参ったのは他でもありませぬ… この斉王朝が為にあります。 近年 此処 洛陽には私欲を貪る輩が多数を占め 良臣と呼べる者は地方へ流される始末… 結果 此国の秩序は乱れ衰退する一方にある事を憂いておるのです!」 悲しげに一筋の涙を流し訴えた。 諒帝「韓将軍… おぬしは そこまで此国の事を想っていたのか…。」 韓将軍の言葉に胸打たれ目に涙を溜めていた。 諒帝「だが 此国を救う手立てが朕には思い付かぬ… このような事態を招いたのは朕であるのに何とも不甲斐なきことかと先祖代々にも申し訳立たぬ…!」 溜めていた涙が頬を流れていた。 韓啓「我に愚策ですがあります! ですが帝には耐え忍んでもらわねばならぬ事幾多とあります故 お話するか迷っておりましたが帝の信念は揺れ動くこと無いようですのでどうか我の愚策をお聞きくだされ…。」 意を決して真剣な眼差しで懇願した。
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