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最近社長が少し変わった。 社長は堂本さん以外には見せなかった顔を、千波ちゃんにも向けるようになった。 朝、エントランスに社長達を迎える時、千波ちゃんの頭を撫でながら、にっこりと笑う。 あれは嘘の笑顔じゃない。 どうしてだろう? まさか千波ちゃんと社長……。 社長と千波ちゃんがどうなろうと、私には関係無い。 でも私は悔しかった。 私はまだ笑えないのに、社長は千波ちゃんに笑顔を見せる。 ……ずるい。 同類であったはずの社長が、千波ちゃんによって変わってゆく。 私はなんだか独りぼっちになった気分だった。 ううん、私は最初から独りぼっち。今更孤独感にさいなまれる事などない。 そう、子供の頃からだから馴れている。 私は外見がかなりいいらしい。 だからミスキャンパスにも選ばれたし、沢山の男の子から告白もされた。 最初は小学校5年生の時。 クラスで人気のある男子が、私に告白した。 私もその子も付き合うと言う事が、まだよくわからなかった。 だから、面白そうだと言う理由でOKした。 次の日、女子全員から総スカン。 私はクラスの人気者と付き合う事で、女子の怒りを買ったのだ。
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