オープニング・村人A

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  よく、僕の視界は真っ白に染まる。町が、人が、“gris”が消える。そしてその間、僕は何も考えられなくなるのだ。 それは僕の存在が消える瞬間のようで、僕はあまり好きじゃない。 そして長い長い時間と、真っ白な世界を越えて、気付くと僕はまた歩いている。 決まって聴こえるのはあの軽快なメロディ。僕とこの町が始まる合図だ。 てくてく。てくてく。 僕の足は止まらない。  
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