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「これは……どういうことだ?」
機内の窓から外を覗いた艦長は驚きを隠せずにはいられなかった。
そこに広がっていたのは、青々と繁る木々、緩やかに流れる小川、さんさんと輝く太陽、そして様々な動植物達が生命の営みを育んでいた。
「我々は地球に戻ってきてしまったのか?」
「生命体がいるとは予想されていましたが、まさかこれほどとは……」
地球を離れ、宇宙を旅してきたクルー達が目にしている光景は正しく、彼らの故郷であるそれとなんら変わらなかった。
「たった今この惑星のデータを解析し終わったんですが……これは凄い!」
クルーの一人が興奮した面持ちで手にしている紙に目を読み上げた。
「大気の成分:窒素78%、酸素21%で占められ、その他の成分も人体に有害とは思われない程度の濃度です。さらに気圧:1034hP、気温:21℃、その他にもやや紫外線が強いだけで人体に有害なものは今のところ解析されませんでした」
「今すぐにでも住めるじゃないか!」
「第二の地球だ!」
興奮したクルー達が次々に歓喜の声を上げ、艦内は一時騒然となった。
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