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「今日は2089年3月14日!ついにやって来ました記念すべきあたしの10回の誕生日!アインシュタイン生誕210周年だぁ!」
珍しく朝早く起きたひなはパジャマ姿のまま万歳をしてる。
「おめでとうですね!」
ソフィーも上機嫌だ。
毛をそばだたせて色を白から黒へ、黒から白へ変えて喜びを表現している。
窓を開けると地下都市に眩しい朝の光が差し込んでいる。
「地上のお日様って見たことないけどどんな姿をしてるのかな?
あの光ファイバーで差し込んでくる光と同じなのかな?」
ひなの顔は差し込む朝陽に照らされ眩しいほど輝いて見えた。
「私も地下で生まれたからわかんないにゃぁ~。でもでも光そのものは本物の太陽と変わらないはずだよ。
今は20年あまり続く好景気で都市はめまぐるしく発展してその開発の場所は地上から地下にまで延びているの。
地下に広がる都市は世界一美しいとまで言われるほどで、巨大なビル群が柱となり地下を支え地上数百メートルにまで吹き抜けの空間を作っているのよ。」ソフィーは自慢げに話す。
ひなはふ~んと感心したようにうなずきながら言った。
「さすが物知りロボットね!」
「ロボットじゃないにゃ!」
二本で器用に立って怒りを表現するソフィー。
「冗談よ!冗談。」
そう言ってひなは無邪気に笑った。
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