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「さあ今日は何して遊ぼっか?」
「例のスカイボードだけは勘弁してよね!落ちちゃ嫌だからぁ!」
「大丈夫よ。あたしだって誕生日に怪我したくないもん!
それに万が一誕生日が命日になっちゃ洒落になんないじゃない。」
ひなは冗談っぽく笑った。
「セグボードに乗ってジオシティ探索に行こっか!」
「セグウェイの原理を応用したジャイロ式のスケートボードか。
それなら転ぶ心配はなさそうだね。」
「何よ。まるであたしの発明を信じてないみたいじゃない。
極小のナノジャイロを使ったりバランス計算するのが大変だったんだから!」
「そうじゃないよ。発明は信頼してるよ!
ただ私は慎重なだけよ。」
と訂正して
「妙な発明の実験台にされちゃヤダから」
と小さな声でつぶやいた。
セグボードは重心を前にやるだけで加速して後ろに体重をかけるとブレーキがかかり止まる。
そしてジャイロが入ってるのでバランスがよく転ぶ方が難しい。
ひなのお気に入りの発明だ。
地下街の向こうには林と草原の綺麗な緑に包まれた公園がある。
公園を抜けるとそこにひなの好きな場所があった。
「“希望の噴水”だね。私は濡れるのヤダよ!」ソフィーがひなの影に隠れる。
「大丈夫よ!ソフィーってば怖がりなんだから。」
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