病室

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翌日、母さんは病院の個室部屋で寝ていた。僕が、何気なく「まだ痛い?」と話しかけると母さんは黙ってうなずいた。次に、母さんをいじめるために「傷はどこ?」と聞いた。すると、母さんは案外すらっと「ここよ。」と見せてくれた。そこは、横腹ではなく心臓でもなく右の肺だった。僕は、そこをひっかいた。力一杯ひっかいた。すると、母さんはものすごい形相で「ぬ!ぬ!ぷはぁ!!」と悲鳴をあげて、点滴の針を外して口に入れて必死に吸っていた。この行動は、正直意味が分からなかったが見ているだけで面白かった。立場が逆でおもろい。例えるとすれば、スプラッシュマウンテンの始まった瞬間みたいな感じだ。みたいな感じと言うか同じだ。
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