―陽向屋―

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二人で洗濯した物を干していると… シュルルルル そんな音が聞こえて二人で振り向いた瞬間、総司の顔面に何かが直撃した。 総司はそのまま倒れ込んだ。 ゆ「総司さん!?」 総「ッ…」 ゆきこが慌てて総司に駆け寄った。総司はゆきこの肩を借りて顔をおさえながらなんとか、上半身だけ起き上がった。 ゆ「大丈夫ですか?」 総「ッはい…」 ゆ「一体、何が…」 転がっていたモノを見るとそれは、筆だった。ゆきこはそれを手にとって首を捻った。 ゆ「どうしてこんな物が…」 総司と一緒に首を捻っていると、奥からダダダダダダ…凄い勢いで走ってくる音が聞こえてきた。 そちらの方向に目を向けると、誰かが走ってきていた。 総「あれは…三馬鹿さん達?」 いつも通りの面子が揃っていた。その後ろから長い髪を乱れさせながら走ってくる鬼。 歳「てめぇらぁぁぁ!!」 平「うわぁぁぁぁ!!」 新「逃げろぉぉぉぉ」 必死に逃げる三人はゆきこと総司を見つけると、そちらに方向転換して近づいてきた。二人の本能は面倒くさいことが起こると警報をならしていた。 三人は二人の後ろに逃げ込んだ。その拍子に今まで干していた洗濯物が落ちて踏みつけられた。 土方は二人の後ろに隠れた三人を睨みつけた。 歳「てめぇら…」 新「べっ別に悪気があって読んだわけじゃねぇよ!!」 歳「ふざけんなよ!?何が悪気があったわけじゃねぇだよ!!あんな大声で読みやがって!!」 間に挟まれた二人。ゆきこは無言で顔を伏せていた。総司は危険を察知して、少し離れていた。ゆきこからは真っ黒いオーラが出ているが、四人は気づいていない。 左之「だっだいたい、あんな所に置いてあったら何か気になるじゃ「すいません」…あ?なんだよゆきこ」 ゆきこは伏せていた顔を上げてニッコリと微笑んだ。四人はその時初めて、ゆきこの真っ黒いオーラに気付いた。 .
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