―陽向屋―

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ゆ「洗濯物がぐちゃぐちゃになってしまったんですが?」 ゆきこの真っ黒い笑顔に四人は固まった。ゆきこはゆっくりと立ち上がり地面を指差した。 四人はゆきこの意図が何となく分かったが、動けなかった。 ゆ「早く」 威圧的な言葉に、四人は素直にゆきこの前に正座した。総司は後ろでその様子を苦笑いで見つめていた。 ゆ「皆さん。お説教してさしあげます」 年下の筈なのに、自分達よりも精神年齢が年上なんじゃないかと実感する今日この頃。 ゆ「まず最初に、新兄」 新「おっおぅ」 ゆ「いいお歳なんですから、もうそろそろ、その子供のような行動を改めたらいかがですか?みっともない。だから島原の姐さん達が相手にしてくれないのですよ。少しは自覚して下さい」 新八の心を一発でズタボロにしたゆきこは平助に向き直った。平助は自然と背筋を伸ばした。 ゆ「平兄」 平「はっはい!?」 ゆ「今のような行動はさらに御自分を子供のように見せるためのものですか?元々、実年齢よりも子供っぽいんですから気をつけたら如何ですか?」 その言葉に、平助は両手を地面について、うなだれた。長い髪が顔を隠して、まるでホラー映画に出てくるお化けのようだった。ゆきこは一言で確実に平助の心を傷つけた。 ゆ「左之兄」 左之「なっなんだ…」 ゆ「せっかくの色男なのに何やってるんですか。御自分の年齢を考えて下さい。いくら外見が良くて、島原の姐さん達にモテたとしても、そんな行動をしていたら新兄達と変わりませんね。まぁ、新兄みたいに脳みそまで筋肉野郎よりはましですがね」 一回で二人を傷つけたゆきこ。元々弱っていた新八の心はゆきこのダメ出しに完全に折れた。 そして、最後の人物に向き直った。 土方は、今までゆきこにダメ出しされた三人をチラリと見た。平助は体育座りをして指でぐるぐると円を書いている。その背中には負のオーラが漂っている。 新八は地面を殴りながら、唇を噛み締めていた。その背中にも負のオーラが漂っている。 左之は腕を組んで、俺が新八と同じ!?嘘だ、そんなの信じねーー!?とブツブツとぼやいていた。 .
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