一章:出会いは突然に!

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おばちゃんがそう言い終わるや否や、バンッ!!という豪快な音と共に、店の扉が開かれた。 そこに居たのは、俺より少し小さめの女の子だった。 「オルガさん、手伝いに来たよ!」 他の客は、何事だ?と、一度扉の方を向いたが、特に気にしたふうもなく、すぐにまた賑やかになった。 扉の所で大声を出していた女は、おばちゃん…もとい、オルガさんの元へて歩いて来た。 つまりは俺の真横だ。 「お兄さん、この子があなたの探しているっていう“火”の発能者だよ」 ………………は? この女が、か? 「嘘だろ……」 信じられず、ボソリと呟いたのだが、この女に聞こえていたらしく、不満そうな顔をしながらこちらを向いた。 「失礼ね……本当よ?」 どうやら本当らしい。 「お兄さん、この子に用があるんじゃないのかい?」 「いや、別に用がある訳ではないんだ。 ただ、ここにいる、ということを知っておきたかったんだ」 俺はそう言うと、懐からペンと少し大きめのメモ帳を出した。 「お前名前は?」 「………人に名前を尋ねるときはまず自分から名乗るもんじゃないの?」 肝が坐ってるよ…… 「悪かった。 俺はアギト=アルベイン。 ある人の命(メイ)で世界中の発能者を記す旅をしている。 ………これで満足か?」 「まぁいいわ…。 私はララ=シャルウィン。 聞いてのとうり、“火”の発能者よ」 「そうか……」 と俺がメモ帳に記しているときに、またもや豪快な音と共に、扉が開かれた。 .
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