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華符「芳華絢爛」
彼女より、花を思わせる鮮やかな弾幕が放たれる。私はそれに耐えつつ、接近して反撃に出た。
混沌「ビースト666」
私は帽子を取り、彼女へと向ける。
次の瞬間、帽子の中から、濁った血のような赤い化け物――魑魅魍魎とでも呼ぶべきか――が次々と飛び出し、彼女へと襲い掛かっていった。
「な、何?!」
彼女は慌てた様子で、咄嗟に妖精メイド達を呼び出した。
が、数だけでは私のスペルカード攻撃には耐えられない。
化け物達が放つ弾幕は、妖精を打ち、彼女の体力を徐々に削っていった。私も彼女からの弾幕を食らっているが、いわゆるダメージレースの差では私が勝っていた。
「まだまだ……まだまだで……」
向こうから、まだ諦めの無い返事が返ってきた。
確かに、門番を務めるだけのことはある。なかなか手強い相手だ。
しかし、こちらの話術に引っ掛かるようでは……あんたの負けだな。
「そろそろ死ぬか?」
私は駄目押しとばかりに、右手から一条の光線を放った。
それは、化け物に気を取られていた彼女にクリーン・ヒットし、次の瞬間に彼女からの弾幕は消えた。スペルカード戦で勝ったという合図だ。
「こんなはずはー!!」
彼女は断末魔の叫び(?)を挙げつつ、墜ちた。
私は館の玄関へと進み、扉を開けた……すまないが、こっちも大事な用なんでな……。
「さて、いよいよ本番か……」
私は館に入りつつ、気を引き締め直して言った。
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