純情アクション

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「……今日も暇ねぇ」 幻想郷と外の世界の境に位置する、博麗神社の縁側に腰掛ける一人の巫女は、呆けたように呟いた。 その脇には箒と茶が置かれており、巫女の仕事であろう境内の掃除が一段落着いた事を窺わせた。 「とか言ってると、大抵あいつが……」 「よ~う、参拝に来てやったぜ、霊夢」 そう言って軽く空を見上げた彼女、博麗霊夢の視界に、箒に跨り黒い帽子を被った、いかにも魔法使いらしい格好の少女が写った。 「(……相変わらず丁度良いタイミングで来るわね)」 「ん?何か言ったか?」 「別に。はいお茶、あんたの『参拝』って言ったらこれでしょ?魔理沙」 「お、サンキュ」 苦笑とでも言うべき表情を浮かべる霊夢は、箒から降り立った少女、霧雨魔理沙に湯呑みを差し出す。 魔理沙は軽く一礼してそれを受け取ると、霊夢の隣に腰掛けた。 「ところでさ、いつも思うんだけど……ここの神主って誰なんだよ?ていうか居るのか?あ、茶熱っ」 「ん~、それが私も会ったこと無いのよ。何でも、外の世界でゲームを作ったりお酒を飲んだりしてるらしいんだけど……。……淹れ立てなんだから当たり前でしょ」 「四方山話の最中だけど、お邪魔しますよ~」 「「!?」」 話に花を咲かせる二人に突然声をかけるイレギュラーがいた。 二人は目を見開いて周囲を見渡したが、境内には影も形もない。 不思議そうな顔をする二人に、更に追い討ちをかけるようにイレギュラーは口を開いた。 「上から来るぞ、気をつけろ~……なんてね」 「「わっ!?」」 神社の屋根の上から、急にそのイレギュラーは降りてきた。 二人は改めて驚いたが、すぐさま状況を解し、口を開いた。 「何だ貴様は……って、メルティじゃない。テレサも一緒とはね」 「メ、メルティかよ、驚かせやがって……」 霊夢はやや落ち着いた様子で、魔理沙の方はビクビクしたような様子で声をかけた。 メルティはニコニコとした笑みを浮かべつつ、二人の方を見直す。
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