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人通りの少ない暗い道。道路脇には草が生い茂る河川敷。
いつも通っているけど。
通いなれた道なのに。
不安をあおるようにたっている『ちかん注意』の古びた看板。やはりこの道はだめだ。
今日は。
「ねえ由衣。やっぱ…り…」
うつむいていた視線をあげ違う道から帰ると告げようとして言葉は途切れた。
「…由…衣?」
視線の先にはただうす闇の景色が広がるだけ。
どこにもあの二人はいない。
ただ一人。
呆然と立ち尽くした。
一人。不安が押し寄せる。こんなところで一人きり。
慌てて来た道を戻ろうと振り返った。
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