黒い記憶の中身

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しかしそれにはまだ続きがあった。 昼休みが終わって掃除の時間。 外で遊んできたせいか、汗をかいていた。 それなのに楽しそうに雑巾がけする私たち。 子供ってすごいね。 「わー、いっぱい汚れた!」 走って拭いた後のマリコとナツミの会話だった。 「真っ黒け!」 「本当だ!真っ黒!」 ふふ、楽しそう。 「ナツミちゃん、私が洗ってきてあげる!」 「ありがとう!」 そう言って雑巾を渡すと、マリコは一人で2枚の雑巾を持って手洗い場まで行った。 私はすることがなく、ぼーっと教室に突っ立ってた。
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