TAKE・1

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モンドはそう感じた瞬間に目が覚めた。 手は汗でじっとりと濡れていた。 山道のためかラジオは聞き取れない位に雑音が響いていた。 ウィーンユ、ウィーンユ、ウィーンユ。 モンドは気だるさの中で窓の外に目を向けた。 まるで羊水の中から這い出てきたような気分で。 街頭は黄金色に輝いていた。 タクシーはいつの間にかワイパーを切り濡れた夜道を走りつ続けていた。
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