TAKE・3

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TAKE・3

短大に入学した涼子は東京で一人暮らしを始めた。 母親の元を離れて一人で生活したかったからだ。 お母さんは大丈夫だから頑張ってきなさいよ、 と母は心地よく涼子を送ってくれた。 生まれ育った街からでてきた涼子にとって、東京はとても新鮮だった。 そこには沢山の人や情報が流れていた。 しかし、涼子には相変わらず一人の友達も出来なかった。 授業を受ける時も。食堂で食事を取る時も、いつも一人だった。 淡々と日々が過ぎ去った。 7月に入ったある日のことだった。 学生たちは学期末のテストに備えて情報交換やらコピーやらでとても忙しくなっていた。 涼子は食堂のいつも座る席で小説を読んでいた。 そこへ、何処かで見たことのある女の子が声をかけてきた。
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