36 美女連環の計 (完)

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「……で、用とはなんだ」 「呂布さんは異性に興味はありますか?」 呂布は机の上に腰掛け、王允の方を眉間にシワをよせじっと見つめる。 王允は微笑んだままだ。 「ある」 呂布は答えた。 「ああ、それは良かった!是非とも呂布さんに紹介をしてくれと頼まれた娘がいまして」 手をパンッと一度鳴らすと王允は明るい声で話を続けた。 「名前を『貂蝉(ちょうせん)』といいまして、今は訳あって学校にいっておりませんが美少女で有名なんです!」 心の中で王允は (策の為とはいい、自分を『美少女』とは我ながら恥ずかしい……) と思った。 「……王允、写真はあるのか?」 (! ……かかってきた!) 「はい、ありますよ」 スカートのポケットから携帯を取り出し、事前に撮影していた『貂蝉』の写真を王允は呂布に見せた。 「…………」 「…………」 無言で携帯の写真を見つめる呂布。 (……ダメか?) 王允がそう思ったとき、呂布が口を開いた。 「王允」 「はい、なんでしょう」 「貂蝉を俺に紹介してくれ」 (よし!) 「分かりました。呂布さん」 連環の計の第一段階が成功した。
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