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宛城(えんじょう)地域を支配している張シュウが曹操に降伏を申し出た。
曹操は直接、宛城地域を視察するために宛城地域に向かった。
そして、もうひとつ曹操には目的がある。
『傾城の美女・鄒(すう)』
張シュウの兄嫁で未亡人。
張シュウは鄒を本当の姉として慕っている。出来ることなら彼女を曹操の前にはさらしたくない。
計略にも使いたくない。
しかし、張シュウの参謀・賈クはどうしても曹操を討ち取るには鄒が必要だという。
張シュウはなんとか名前だけで実際には会わせないということで納得した。
(賈クがいうことでも、鄒姉さんをこんなところに連れて来るわけにはいかない!)
賈クは少々、張シュウには何故か甘いところがある。
賈クが張シュウのところに来てからは
「かーくー! かーくー!」
と、人懐っこく賈クに何かと子犬のように引っ付いて来たからであろう。
張シュウで君主を変えて四度目になる。
今まではなるべく人ととの親密な接触は避けてきた。
何度も君主を変えていることがあるからだ。
賈クにとって張シュウは、今までで親密に接してきた人物だ。
素直で自分の言うことは納得して策を取り上げる。
まさに、賈クにとっては
『扱いやすい良い君主』
だ。
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