37 小粒でも(略)2 (完)

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張シュウと賈クは武装を解除した状態で曹操を宛高校に迎え入れた。 「張シュウ、ひとつ聞くがお前の義姉の鄒は今はどうしている?」 「今は、家にて亡き兄を無くした心の傷を癒すべく療養中です」 「――そうか」 曹操はたいした反応を示すことなく、学校の内部に入っていく。 「…………賈ク、これで良いのか?」 「ええ、あのような質問をしたということは、義姉君に興味はあるということです」 張シュウは肩を震わせて心の中の何かに耐えていた。 汗が全身から浮き上がる。 顔の色が青白く変わっていく。 呼吸も荒くなる。 「張シュウ様?」 隣にいた賈クは張シュウの異変に気付く。 そして、張シュウは意識を失う。 「!? 保健室にお運びする! 保健の先生を保健室にいるか確認! いなければ至急確保せよ!……」 気を失った張シュウを腕に抱え、賈クは部下達に次々と指示を与えていく。 校庭の喧騒に気づいた曹操は二階の窓から、賈クの的確に与えていく指示を終わるまで見ていた。 「さて、ここには居ない未亡人とここにいる優秀な人材どちらをとるか……。ふふ」 薄ら笑いを浮かべ曹操は宛高校の生徒会室へ護衛の典韋を引き連れて向かう――。
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