転校生と新任教師(マサユキ)

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ヤマザキ「次は…あいつか」     ヤマザキ先生はチハルの方に向かう。   ヨウはニヤニヤしている…ちくしょう。     チハル「よくもマーくんを!!」   チハルの鞭が激しく暴れる。   イマイは本気で圧倒されているがヤマザキ先生はその鞭を掻い潜りチハルとの距離を詰める。     ヤマザキ「本当にここの生徒会は優秀だな…一年生でこんなにって」     次の瞬間…素早い突きがヤマザキ先生から放たれる。   チハルは腹部を射ぬかれると吹っ飛んで地面を転がる。   たぶんあれはイッツウだな。   俺は無駄なことを考えた。     ヤマザキ「まぁ、こんなもんだろ。じゃあお前等、解散な」     そう言ってヤマザキ先生はどこかへと歩いていく。     イマイ「さすがヤマザキさん…やっぱちげーな」     ヨウ「ゲヘへっ真面目過ぎるけどな」     チハルは腹を抱えながら立ち上がる。   イマイ「……で、どうするヨウちゃん?おとなしく解散?」     ヨウ「ゲヘへっ、こいつにたくさん殴られてムカついてんだよね。それに俺は真面目じゃないし」     ヨウが俺を見下ろしている。     まずいな…胸の辺りの出血が意外と多い…加えてヤマザキ先生の連撃の痛みでまともに動けない…。     イマイ「俺もそんな真面目じゃねーし…少しくらいいいか」     マサユキ「ぐぅお!!??」     倒れている俺の腹にヨウが蹴りを入れる。     ヨウ「ゲヘへ、貴様こんなもんで済むと思うなよ」     下品に笑うヨウが俺を見下ろす。   抵抗する体力のない俺をいたぶるつもりだな。     チハル「…っ…やめなさい!!」     左手で腹をおさえたままのチハルが絞りだしたような声で叫ぶ。     その足元はふらふらとおぼつかない感じで立っているのがやっとに見える。     イマイ「立ってくれてる方が殴りやすいし…ちょうどいいな」     イマイは弱々しく振るわれるチハルの鞭を手で受け止めると歩み寄り、その軽量な体を殴り飛ばす。     悔しいな…       その間、ヨウは先の戦闘で投げ捨てた鉄パイプを拾いに行き、そして俺の前に戻ってきた。     勘弁してくれよ。     何発か鉄パイプで殴られると俺は意識を失った。  
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