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寮の前まで来ると俺とコバタ先輩は足を止める。
コバタ「最近お兄ちゃんとは連絡とってるのかい?」
マサユキ「……いや……あんまり…」
兄貴の話しはあまりしたくない…兄貴が嫌いとか、そんなんじゃないけど…なんとなく。
コバタ「…そっか…じゃあ俺はこっちの寮だから」
コバタ先輩は手を振りながら歩いていく。
俺も自分の一年生の寮へと歩く。
それから数日間…
ヤスダ、ヤマザキ、イマイ、ヨウがやりたい放題やったせいか生徒達はみんな怯えていた。
誰も教師に逆らわなくなった。
生徒会ではいつも対策を練るがどうにもできない。
ただただ学校が教頭率いる新任教師と転校生達に支配されていく。
そんなある日。
俺は朝のホームルームに出席していた。
他の生徒達はホームルームが始まる20分前から着席している。
別に前々から5分前には着席してたからそれでいいと思うんだけど…。
それだけみんな新任の教師が怖いんだ。
そしてずっと前からいる担任のササキ先生が教室に入ってくる。
ササキ「みんなー…そんなかしこまらなくていいんだぞ。俺はみんなの味方だ。ただクビにされると生活できないから何もしてやれないけど…あ、こんなこと言ってんの他の先生に内緒な」
ササキ先生はとても正直だ。
しかし生徒達は微動だにしない。
ただただ震えているだけだ。
ササキ「それでな、あの馬鹿教頭が朝から体育館でなんかやるらしいからみんな廊下に並んでくれ」
ササキ先生が言うと生徒達は機械的に廊下へでて即座に並ぶ。
俺はすれ違い様にササキ先生に言う。
マサユキ「俺、先生好きだわ」
ササキ「よしてくれ、俺はゲイに興味はない」
いや…そうゆう意味じゃないんだけどな……。
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