第一章・第一話「始まりの始まり」

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カイト「何を言っているんだ、時間を見てみなさい」 フェイト「………7時、だな」 カイト「入学式は9時からだぞ、フェイトよ」 ……訳わからんことを言っているのはむしろアンタだ、親父。 時間が止まっている気がする。 もちろん俺のみ、だ。 カイト「お前の部屋のものはほぼ全て、“寮”に移動させたよ。今さっきね」 フェイト「……………、………………ッッッ!!!」 理解が遅れてしばらく沈黙。 そしてすぐさま部屋に走った。 フェイト「んな……ッ!?」 見事に空になっているマイルーム。隅っこにゴミ袋が積まれている程度で、他はほとんど何もない。 あのクソ親父……俺の意志は無視だな。 カイト「まぁ、そういうことだ。さぁ、行きたまえフェイトよ!」 ……………。 と、そんな無茶苦茶な流れで始まった俺の学園生活。 無事に入学式も終え、何人か友人も出来た。 寮の部屋もほぼ完全に俺の部屋を再現しているから、暮らしていくぶんに不自由はない。 こころに不満はあるが、仕方なく俺はまたいつものように学園にいる。
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