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カイト「何を言っているんだ、時間を見てみなさい」
フェイト「………7時、だな」
カイト「入学式は9時からだぞ、フェイトよ」
……訳わからんことを言っているのはむしろアンタだ、親父。
時間が止まっている気がする。
もちろん俺のみ、だ。
カイト「お前の部屋のものはほぼ全て、“寮”に移動させたよ。今さっきね」
フェイト「……………、………………ッッッ!!!」
理解が遅れてしばらく沈黙。
そしてすぐさま部屋に走った。
フェイト「んな……ッ!?」
見事に空になっているマイルーム。隅っこにゴミ袋が積まれている程度で、他はほとんど何もない。
あのクソ親父……俺の意志は無視だな。
カイト「まぁ、そういうことだ。さぁ、行きたまえフェイトよ!」
……………。
と、そんな無茶苦茶な流れで始まった俺の学園生活。
無事に入学式も終え、何人か友人も出来た。
寮の部屋もほぼ完全に俺の部屋を再現しているから、暮らしていくぶんに不自由はない。
こころに不満はあるが、仕方なく俺はまたいつものように学園にいる。
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