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ルナの態度に青年は気付かれないように溜め息をついた。
「…そたなが怒っているのは我の態度か?それとも見合いが嫌だからか?」
「そうね…少なくとも私をお前なんて呼んだあげく…ありえないとまで言われたことには怒っているけど?」
でも両方に怒っている、と小さな声で告げる。
「…結婚しないなんて言わない。でも今はそんな事考えたくないし、王侯貴族なんて嫌。」
「まだそんな事を言ってるのか…」
「当たり前でしょ?あんな目に遭わされてっ…!!」
嫌な事を思い出したのかルナは唇を噛み締める。
青年は何も言わずに心配そうに見つめるだけだ。
「…そう言う訳だから向こうにも伝えてね。陛下が勧める見合い相手はどうせ王侯貴族なのは分かってるんだから簡単でしょ?」
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