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『若様』は、虎をおもわせる目つきであり、瞳は澄んだ鳶色(とびいろ)の色彩を放って、力強さと美しさを共存させている。
『若様』が駆突してきた、幸隆も、駆けさせ、二人の距離は、磁力が引き寄せ合うように接近する。
眉宇を微動させずに睨らむ『若様』。その眼力に圧倒させそうになりながら、後方に振りかぶっていた槍を首を狙い趨らせた。
相手も槍を振るい、両者の槍が柄を衝突させ、はじき合った。
次の槍撃は、相手のほうが早く、幸隆に防ぐ隙を与えず、穂先が一直線に伸びる。
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