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何とも初々しさの香る自己紹介からしばらくして、ノアは既にサイモンやデイジー達ともすっかり打ち解けていた。
今はデイジーと一緒にテーブルでお菓子を食べている。
『それで?ケインに助けてもらったの?』
『うん。あの時は正直全裸でどうしようも無かったから、すごく助かった。』
『………』
『………』
『………』
等と場を膠着させたりもしたが、今は何とか落ち着いている。
『おいケイン、しっかり持てよ!』
サイモンに言われてケインはノアを見つめていた事に気付いた。
『あ、ああ、わりぃ。』
『ったくよぉ。いつの間にあんな可愛こちゃんと知り合いになってんだよお前は。』
サイモンが冷やかすが、ケインは流した。
『いいじゃんか別に。大体ノアとはお前が想像してるような関係じゃねえよ。』
『ホントかよ?』
まだいぶかしむサイモンだったが、ケインが乗って来ないのが分かると、さっさと切り替えた。
『ま、いいや。それよりケイン。3、2、1でシートをめくるぞ?3、2、1、』
同時にシートを持ち上げる。
と、銀色のシートの下からこれまた銀色の車体が覗く。
『さて、サイモン、結局どうすんだコレ。』
ケインが尋ねると、サイモンは渋い顔をし、
『それなんだよなぁ。無理矢理こじ開けようとすりゃ壊れるかもだしな。どうすっかなぁ。』
二人して悩み込んでしまう。
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