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『……速いな、はなから信じちゃいない、か。』
黒塗りの車を見たジョージの呟いた言葉にケインが問い掛ける。
『知ってるの?』
『恐らくは軍人だろう、いや…CIAの奴らもいるな。』
『マジで?』
ケインは途方に暮れた。
CIAに軍人、もう笑うしかない。
そしてケインの胸中に沸き上がるのはノアに対する疑問。
軍とCIAにマークされている美少女とは如何に?
『ケイン、何をした?…いや、済まん。』
突然の謝罪にケインは面食らった。
『お前は何もしていない。"可愛いこちゃんを保護しただけだろう?"』
またもや面食らうケインの肩に手を乗せ、ジョージは真面目に話を切り出した。
『ケイン、俺は軍人だが父親でもある。もしあの娘が危害を加えられそうになった時には"何も気にするな、思いっ切りやれ"。』
『父さん。』
『無茶をするのを止めろとは言わん。ただその時は見極めるんだ、良いな?』
ケインは深く頷いた。
ジョージは今度は真剣さを抜いて
『それに、家は家族が一人増えるのは大歓迎だ。特に美少女ならなおさらな。』
『………はあ?』
ケインは何とも例えようのない表情になった。
………
……
…
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