全てのハジマリ

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「――ようこそ、ここが我が家だ」 ……と、言われたが ……おちょくられてるのだろうか。 「おい、これのどこが家なんだ? どっからどう見てもただの岩じゃないか!!」 そう、さっきは遠かったのでわからなかったが、そこにあったのはただの大岩だった。 「お前、俺を馬鹿にしているのか?」 ……もしそうだとしたらこいつを殺す。 ……勝てるかは置いといて。 「まぁ落ち着け。ちょっと待ってろ」 そう言うとレオは岩に円を書いて手を触れた。 するとその場所が一瞬光って、すぐ元に戻った。 「……なにしたんだ?」 「見れば分かる」 そういいながらレオは岩に触れる。 ……いや、触れるっていう言い方は間違いだ。 だって、レオの手は…… 「さ、お前も来い」 ――岩に溶けるように吸い込まれていた。 「――――」 ……驚きで開いた口が塞がらない。 見てもこれは……理解不能だ。 これが魔術って奴なのか…? 「固まってないで、ホラ」 「うおっ!?」 ――無理矢理手を引っ張られて、俺もその中に吸い込まれて行った。
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