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――外に出る。
外は森の中で魔界特有の赤い障気がただよっていた。
……これが、魔界……
景色を見ているとレオは
「家に来ないか?」
と聞いてきた。
……いきなり過ぎる。
「お前、人間だろう?なぜそこまで俺にこだわる?」
――あっちは人間、こっちは悪魔。
外に出た以上、あいつは必要ない。
俺が普通の悪魔だったら、襲われて、金品を巻き上げられる可能性がある。
外に出たなら逃げていくのが普通の人間のすることだ。
――なのに
「悪魔だろうと差別はしない。お前が襲ってきたらお前を倒すだけだ」
煙草に火を着けながらそう言った。
……実際襲ったら本当に倒されてしまうだろう。
少し腹がたったが特にあてもないのでついて行くことにした。
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