きみ

1/1
前へ
/21ページ
次へ

きみ

    瞳の奥に きらきらと 紛れ込んだ雨上がり   濡れて光るアスファルト その美しさは 中身の詰まった君の詩のよう   痛み も 悲しみ も 愛 も 涙 も 温かさ も きらきら反射させる お月様   差し伸べられた手のひらの柔らかさは すべてを吸いとっても ふわふわのまんまの 雲と同じく 稚拙な感情にのまれそうになった僕の 腕を引いてくれました   そして、 都会の明るさに 消し去られた夜の闇の代わりとなって 君の詩は 今宵も僕を 寝かし付けてくれるのです    
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

35人が本棚に入れています
本棚に追加