抱擁

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抱擁

僕の肢体がまるまる蒸発し やがて雲になるとして 降りだす雨がまた君を 濡らす事ができるなら この身をいつだって 放棄できるの そう嘯いた 強ち、嘘ではないと思うのは 僕を呼んだあの声が 反響しては ぽたぽたと涙を流させるから ああ この涙でさえ いつか 君を包み込めると言うのなら 僕は
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