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しまった!!
黒いフードを被った大きなそれは、真っすぐとこちらに走ってくる。
そして二メートルくらい手前で剣を振り上げ、飛び掛かってきた。
まずい…!
“出てこい”と言って、けしかけたのはこちらだが。
左手を後ろにまわし、短剣を抜く。
間に合うか?
いや、間に合わなければ大ケガでは済まない。
ヘタをすれば…。
わずかな間に、あれこれ思いを巡らせる。
「くっ…!!!」
思うより先に体が反応した。
金属のぶつかる音が高く空に響き、咄嗟に出した短剣と、振り下ろされた剣とが十字に交わる。
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