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「一番後ろのお前~、名前は~?」
と担任。
「え?あっと、ぼ、僕ですか?あ、荒井冬磨です!」
冬磨はビクッと立ち上がって言った。
周りの人たちが俺を見て笑っている。
咄嗟のことだから焦りすぎて噛んじゃったからか?
それとも最後の方で急に声のボリュームが上がったからか?
どちらにしろ、すごく恥ずかしい。
2つ前の席を見ると、彼女も笑ってこっちを見ていた。
少し目が合った。
冬磨は恥ずかしさのあまりすぐに目を逸らした。
「荒井~。さっきからキョロキョロとどうしたんだ~?」
担任が言う。
さっきって…、もしかして俺の試みがバレていたのか!
「あ~!あれは違うんですよぉ~💦」
また笑いが起こる。
彼女も笑っていた。
恥ずかしいが、嬉しい気持ちが込み上げてきた。
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