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入学式が始まり新入生一人一人の名前が呼ばれていく……
名取 光太
それが僕の名前だ、今日僕は高校一年生になった
憧れの光が丘高校に受かり、入学の喜びを噛み締めていたはずだった……
ふとした事で昔を思い出し一気にテンションが下がる僕
思えば良いことなんてなんにも無かった
いやなんにも無いは言い過ぎかも知れない、確かに良いことはあった、 だが僕の場合幸運と不運の比率がおかしなことになっているのだ
そう9：1もちろん不運は9の方だ
それが僕の人生の幸運と不運の比率だ
生まれた時から僕の不幸は始まっていた
そう両親が死んだのだ、本当にすぐにだったので僕は両親の顔すら知らない
だから特別悲しい訳では無いのだが………
そして僕は親戚の家に預けられた、ここでも不幸が待っていた
いつからかは解らない、ただ物心着いた時から僕はその家の雑用係になっていた、掃除、洗濯、炊事全て僕がやっていた
まあーおかげで今では雑用のプロフェッショナルで料理はプロ級だが……
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