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  「ミズー、ご愁傷さま!」     始業式の朝、ニヤニヤ笑いながら話しかけてきたのは、唯一、高校で1年の時に仲良くなった友達、櫻井直人(サクライ ナオト)。通称、直君だ。     「何が??」     クラス発表の掲示板で確認した新しい教室に向かいながら話す。     「せっかく女ばっかのクラスになれたのに、吉田とも同じなんだろ?マジついてないよなー。」     「あ、そうなの?気付かなかった…。ってか直君、理系クラスなのによく文系クラスのメンツまでチェックしてるね。」     直君は普通に男から見てもカッコ良い。明るくて、優しくて、頭も良いし、運動神経もかなり良い。バスケ部では部長もしてる。なんでこんな僕と友達をしてくれるのか、本当に謎だ。  
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