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『騎士団』
言うところの警察みたいなものだが、そう呼ばれる集団がこの国
『アルケミス王国』
に存在する。
この国が周りから「正義の国」だなんて言われてるのもそれの影響だ。
まぁ実際、騎士団の彼らが国を安泰にさせている以上その言い換えはあながち間違ってはいないが。
そして、俺はそんな騎士団の上位の正騎士になるべく、俺は百人近くいる見習兵として日々精をだしているというわけだ。
そんな正義を掲げるグループだが、いくつか首を傾げてしまう部分も見える。
その一番大きな問題点が、騎士団に入団する為の条件にある。
それは
『幼少期に両親を不慮の事故、もしくは事件で亡くしている』
という条件だ。
騎士団側が何を考えてこの様な条件を提示したのかは全く分からないが、何かあるとだけは断言できるだろう。
保護者がいなければいくつか都合が良い、という理由以外に。
俺が入団したのは騎士団側が一斉応募を催した今月の初め。
憧れでもなかったが、両親が亡くなったことは、騎士団に入れたことに関して不幸中の幸いだった。
とにかく今は一刻も早く正騎士の称号を手に入れ、生きている兄弟姉妹を楽にしてやることだ。
「次。番号11。
アレン・スパイドル。
速やかに入室しなさい」
このチャンス。
逃がすものか。
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