1.放置

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「俺でも君の状況になったら動揺するよ」 「そうかもね」 オレンジ色のハザードランプが規則的に光っている。 「……乗せてもらってもいい?」 男がどんな人間かは分からないが、彼の車に乗っても乗らなくても危険度はさして変わらないだろう。 徒歩でこの山道を無事に降りられるとは到底思えない。 「もちろん」 男はそう言って車の方へ歩き出す。 杏璃も後を追うように、男の後ろについて車に向かった。
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