2.出逢

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運転席の悠河を見ると、心なしか気の毒そうな顔をしている気がした。 自分の思い込みかもしれないが。 「ごめんなさい……。なんか私、どうかしてるみたい」 「いや、大変だったな」 再び沈黙が二人を包む。 杏璃は盗み見るように、運転席の悠河を見やった。 息を飲むほど、綺麗な顔立ちをしている。 高い鼻、尖った顎、切れ長の瞳――。 杏璃が今まで見たの中で、最も素敵な男性だった。
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