出会った季節

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艶やか照り輝き、ちるちると吸い上げられて行く純白の麺。最後の瞬間に跳ね上げられた汁が辺りに散布される。 「あのさ、今週の日曜日空いてるだろ?」 「今のトコ予定はないな」 ずるずる。 「じゃあさ、ちょっと話があんだけど?」 「ん?どんな話だ?」 ずず、ずずずー。ちゅるん。 「実はちょっと……」 ちゅるん。 「だぁー!!くそ!いい加減汁を飛ばすな!」 俺はキレた。 「いや、悪い悪い。んじゃこれなら良いだろ?」 「」 口に麺を含んでいたので、まるで力士かレスラーか勘違いしそうな声で謝るもんだから、俺はついつい睨んでしまう。しかし無言の訴えは気付かれることはなかった。 そんな中、秀介はいそいそと俺の目の前の席から一つ隣の席に移動した。 ……因みに今は学食を食べてる最中だ。俺がカツ丼を頼んだのに対して秀介が選んだのはうどん。しかもうどんの中のキング・オブ・カレーうどん。人に例えるなら男の中の藤岡弘とでも言った所か? とにかく男気ならぬカレー汁?を飛ばしくるもんだから俺のテンションは下がる一方だった。 「で、何しに行くんだよ?」 口調は必然投げやりな物になる。 「取りあえず飯を食おう。どこに行くかはその時に決めれば良いだろ?」 「相変わらずノープランだな。暇だから別にいいけどさ……」 実際に日曜日は本当に暇だった。一人で家に引き込もるのは楽しくないし、たまには適当にだらだらと過ごすのも悪くないだろう。 しかし、その前に一つ確認すべき事がある。
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