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それから…俺が目を覚ましたのは1ヶ月後の事だった。
近くで愛しい沙良の声が聞こえる…。
「心ちゃん、今日はねすっごいいい天気だよっ!
ほら…見て!」
と言いながら、窓を開ける音が聞こえた。
その瞬間…
心地よい風が病室内にふいてきた。
その風邪に促されるように、俺はゆっくりと目を開けた。
1番始めに目に入ったものは病室の天井…
そして、ぎこちない首を少し傾けると…
愛しい沙良の姿が目に入った。
沙良は、気持ち良さそうに風に吹かれながら、外を眺めていた。
沙良の、綺麗な髪がなびいて、より一層綺麗に見えた。
そして、その姿を見た瞬間…
俺の中で、前と何一つ変わらぬ沙良への気持ちが、一気にこみあげた。
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