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絶頂を終え、二人は体を合わせたまま乱れた呼吸を整える。
ある程度落ち着いても、ディーノは雲雀からは離れずに抱き付いていた。
「・・・・恭弥・・・」
「ちょっと、いい加減重いんだけど」
「そう言うなって、せっかく愛し合ったてのに」
「誰と誰が?」
「オレと恭弥が」
「別に、愛し合ったつもりはないよ」
相変わらず、雲雀は認めようとはしない。
「はぁ、本当にかわいくねぇな、さっきまでアンアン言ってたのにって・・・・うわっ!?」
ドカッ
雲雀はディーノの腹部にトンファーを見事にくらわせた。
「いってぇ!」
「ホント咬み殺すよ」
そう言って雲雀はディーノを睨みつけるが、ディーノも引き下がらずにいる。
「でも、さっき言ってくれただろ?・・・・好きだって」
“・・・・・・す・・・き・・・・だから・・・い、イかせて・・・”
「っ!!・・・・////」
せっかく忘れていた羞恥が雲雀の脳に蘇り、顔中が真っ赤になってしまう。
「だろ?だから、恭弥はオレのもの」
「僕は誰のものにもならない」
やっぱり、雲雀は素直にはならずにいる。
それでもディーノは、言わずにはいられなかった。
「・・・好きだ、恭弥・・・・愛してる・・・」
「僕は嫌いだ」
「だから・・・・はぁ」
伝わらない分は舌に乗せ、ディーノは雲雀の舌と唇を啄み始める。
ぴちゃっという音が室内に響いて聞こえた。
「ふん・・・・ん・・・は、ん・・・・」
「ん・・・・ふは、ねぇ恭弥、もう一度聞かせて?」
「な・・・・にを?」
「好きって言ったこと」
言うだけじゃなく、雲雀からも言われたい。
もっと心を満たしたい。
「そんなこと言うわけない」
「聞きたい」
「いやだ」
「お願い、恭弥」
「・・・・・・・・」
その時、耳の中に雲雀の声が入る。
「・・・・・・・・・・・・き////・・・・」
「っ!!・・・・」
かすかだけど、聞こえた。
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