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「ハァ…ハァ…久しぶりにこんなに走ったから…キクなぁ」
私は公園まで走ってやってきた。仁の手を引いて。
「渚…何で…」
「仁がさ、私の痛みに気付いてくれたのは。仁も同じ痛みを知ってたからなんだね」
親に、自分の気持ちが伝わらない。
悲しい傷み。
だから…私も気付いたよ。
「私に兄貴がいてくれた様に、仁にとって私がその存在になるから。今の環境から抜け出そう?」
私はニカッと笑って仁を見る。
仁は私を見て優しく笑った。
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