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「仁が来ない」
放課後、会室で私は机に突っ伏したまま呟いた。
「今日で3日目だな。仁が休むの」
みちるがそう言って、私の向かいに座る。
「…仁…」
「ここで仁って呼んでも、仁は来ないぞ」
会室に入ってきた要が、私に最もな突っ込みをする。
「要!渚の気持ちも考えてやんなよ」
一緒に入ってきた貴久が、今度は要に突っ込む。
「連絡取れないの?」
少し離れて座っていた勇が、優しく私に聞いてくる。
「…してない」
「え?」
驚く英士に私は頷く。
そう。私は…
携帯にもかけてないし、家にも行ってない。
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